2018年3月29日木曜日

新刊できてます『時代を語る 林忠彦の仕事』

春、春ですね
ごきげんよう、わたくしです
北大路のアオアザです

晴天がつづき、桜が映えますね
ひといきに咲いたので、何処へ行っても美しい
そんな京都

花粉のせいで頭が痛い
そんなアオアザ

ごぶさたしておりました
元気です、わたくし


さてね
新刊ができていたのでお知らせいたすよ

『時代を語る 林忠彦の仕事』
昭和の写真家・林忠彦
戦中・戦後の写真や
作家をはじめとする著名人の肖像写真
東海道など日本の風景をおさめた写真など
林忠彦が生涯を通して撮影した写真を収録しました


タイトル、箔どーん
銀の箔でどーん


総408頁、どーん
ボリュームが過ぎる

お気づきでしょうか
2016年に発行した『鬼の眼 土門拳の仕事』と同じ判型
ぼりゅーみーシリーズです
「の仕事」シリーズです

戦中の写真からはじまります
土門拳の写真集も戦中・戦後の写真がありました
ヒロシマの件、いま思い出しても泣けます
→過去記事「新刊できました!『鬼の眼 土門拳の仕事』」

林忠彦の戦中の写真はなんていうか、
あまり悲しい印象を受けないんです、わたしは。
ここに掲載されている写真には、笑顔の人が多い
そこに人の強さのようなものを感じたり


しょっぱなにこのおすもうの写真
艦上でお相撲大会してるんですって
めっちゃ真剣


出動前
なんだかすごく和やか
でも単純な笑顔じゃないんだよなって
胸が痛くなる、そんな写真



診療を受けるお子たち
あああ、おかっぱ
なんてかわいいんだろう
うちの娘もまったく同じ髪型にしたい



そして復員
ああもう笑顔
ほんとによかった



戦後で食べるものもあまりないなか
犬にも食べ物をわけてあげるお子たち
おぶわれるお犬
ちょこんと背中におさまってる感じかわいい



戦後、銀ブラがもどってきた
昭和25年
オシャンティなおふたりですな



ニューヨークの鉄道の切符売り場
終戦から10年ほどで渡米した林忠彦
アメリカの街並をみて、
「こんなに富裕な国と戦争をしたのか、
 無謀なことをしたものだと愕然した」
と記しています
衝撃的だったでしょうね
憧れと悔しさとばかばかしさと
入り混じった気持ちだったのかな



高架下の影
なんてオサレな



そして肖像写真
坂口安吾
迫力ある部屋ですな
ウチの社内にもこんなスペースがあったような
はて気のせいかしらん

表紙の太宰治をはじめ
さまざまな作家、役者、有名人をおさめています



寂聴先生
特別インタビューとして、寂聴先生のお話が
この本の中に載っているんですけどね
その中に
「ほんとにくつろいでいる感じが出ていて、
 色っぽく、お気に入りの一枚。」
だそうです
まっことその通り
この素足が、ああこの人モテるよなあ感をかもしてる
「好きになった男にはみんな、この写真をあげたので、
 方々にあると思いますよ。」
って寂聴先生
ほんとうにおもしろいなあ
読んでいてふふって笑っちゃう
とってもとっても魅力的



駿河 大井川
東海道の写真
カラー写真のページも少しあります
きらきらの水面から飛び立つ野鳥
この写真を撮るために
お友達が川のなかにそうっと入っていったそうですよ



名古屋城
右ページのしゃちほこは
撮影しようとしたら稲妻が光り始めたんですって
見たことないこんなしゃちほこ
左ページの石垣も美しいこと
狙って夜に撮影に行かれたそうですよ



本の見返し(表紙のすぐ内側)には
井上靖の生原稿を印刷
本文にも掲載しています
ほかには、大佛次郎や東郷青児の文章も
寂聴先生のインタビューページで
林忠彦はとにかく素敵だとおっしゃってるんです



「お洒落だとかハンサムだとか、単にそういうものではなく、
 なにか存在そのものが全部、「ああいいなあ」と。」

この写真から見てもわかるようにかなりのイケメン
でも芯の強さとか思いやりとか自信とか
そういうのひっくるめての男前なんでしょうね


そんな写真集です
絶賛発売中ですよ
ぼりゅーみーだし重たいから
amazonでもどうぞ 
『時代を語る 林忠彦の仕事』

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