2018年12月24日月曜日

母の教え

みなさまごきげんいかが
北大路アオアザでございます

世間はクリスマスイヴ
(はい、下唇ちゃんと噛む、ヴ、ね
みなさまにおかれましては素敵な日をお過ごしのことでしょう
わたくしはといえば
食事の支度なぞなにもせず
近所のスーパーでチキンを買ったよ
お総菜売り場大賑わいだった
同じような人たちばかりで安心したよね

クリスマスといえばあれよね
サンタクロースよね
北欧あたりの彼ね

あれっていくつくらいまで信じるのかな
願わくばずっとこのままでいてほしいのだけれども

いろいろ聞かれて困るじゃないですか
どこに住んでるのとかどうやって届けに来るのとか

そういった質問にも対処できるよう
我が家では娘が幼いころからサンタの仕組みを次のように教えています
よろしければご参考までにどうぞ



サンタクロースは北欧あたりに住んでいる
子どもたちの手紙は親を通して彼に届けられる
できるだけ希望の品を彼は用意してくれる
しかし世界中の子供たちに一晩で届けるのは困難である
そこで、サンタクロース支部が世界中に設けられた
日本はアジア支部の中に属す
そしてさらに日本支部
そしてさらに関西支部
そしてさらに京都支部
そしてさらに京都市北区支部
そこからさらに町内にわかれる

サンタクロースからの贈り物は各支部を通じて町内まで到達
各町内では毎年「サンタ当番」が決められる
が、誰が当番なのかは当人とその前年の者しか知らぬ
サンタ当番は、ほぼサンタの格好をし、各家庭へ贈り物を配布する
配布期間は12月22日~24日のいずれか(希望も出せる



とまあこんな感じ
夢がない気もするけれどこのほうが無理なく信じられるかなと思って

でもあながち嘘でもないでしょ
わたしたち大人ってサンタからそういう指令受けてるでしょ
それが町内単位って話になってるだけで


ということで我が家にはもうサンタクロース来ました
いつも22日に希望を出していますので(早く遊べるよう

でも娘
信じてるのか信じてないのか
わたしの話をきいているのかいないのか
9歳児
脳内でメルヘン変換が行われているようで
「サンタさんどうやって入ってくるのかな」とか言ってた
「おかあさん、鍵あけてあげるんでしょ」
「ねえ、何時ごろくるの、寝とくから、おしえて」

あいつたぶんわたしの話、理解してないな

2018年12月11日火曜日

新刊できてます『美とかたち 岩宮武二の仕事』

みなさまごきげんいかが
北大路アオアザでございます

季節はすっかり冬
いかがお過ごしですか
最近寒いよねほんとね

さあて新刊ができたのですよ
できていたのですよ、分厚い本が
編集はO先輩とシエスタだお


『美とかたち 岩宮武二の仕事』

知ってますか、岩宮武二
いわみやたけじ、ですよ

戦後活躍した、大阪の写真家です
広告カメラマンとしても成功した人で
並行して景色やモノを撮影してたそうです

この分厚い本
タイトルからおわかりのとおり、
そう、「のしごと」シリーズ


入江泰吉からの土門拳からの林のお忠からの岩宮武二
ずらり並べてみたよ
うん、背の感じ、ばらばらだね

でもさっきの表紙、美しいでしょう
ほれぼれ
まじほれぼれ


ささ、中をみたい?
みたいでしょ、あの表紙から期待がふくらむよね
無理もない

まずは第一章「大阪」から


昭和30年頃の大阪
戦後、街が活気づいてきた頃ですね
右ページの切符を買ってるメンズがオサレ



同じく昭和30年
いや右のわらべたちよ
ブランコの角度
そして何より
その左下の女性のセクシーな衣装ったら
極深スリットに透け感ってそれもう反則でしょ
好き



同じ頃の十日戎のようす
福笹くばる女性の二重あごに親近感
セクシーってこういうことなんじゃあないの


第二章は「佐渡」


お正月
かわいいおべべを着せてもらった女の子
前髪がリアルちびまるこちゃん



たこ
干されている、たこ
めっちゃでっかい、たこ



寒そうな人々と
寒そうな海
岩宮武二は、厳しい寒さの佐渡に、特に惹かれたそうな


第三章は「かたち」
個人的にはここらへんからが岩宮武二の真骨頂だと思うわけ
美とはなんぞやってこと
その定義を示したのが彼だったってこと



左のページが東大寺の校倉
このかどっこのところをさ、こんなに美しく撮って
いつも見ていたわたしたちをはっとさせる
それってやっぱすげえと思うんだわ

右のページは法隆寺
円柱付近に落ちた影
きっと計算して計算して計算して
待って待って待ってのこの一枚なんだと思ふ




琴の写真
ぱっと見てすぐ琴ってわかるけどさ
じーっと見てたら琴じゃないんじゃないかと思えてくる
琴ってこんな美しかったんだねえ



うつわひとつ撮るのにも
角度を見極めないと最大限の美しさが引き出せない
そういうことなんだと思うわけよ
うつわ以外にもいろんなもの載ってますけど
ひとつひとつがまあ整っていること


第四章は「京のいろとかたち」
京都の風景も精力的に撮影して
写真集もたくさん出していたのですよ


西本願寺・東本願寺の門や柱などに施された彫刻など
これね、いまもこのまま残っているんですよ
O先輩検証済み



左が醍醐寺の五重塔
右が伏見稲荷の千本鳥居
どっちも行ったことあるけれど
特に五重塔、こんな画角で撮るってさあ



詩仙堂、タテで撮ったことないわー
だいたいヨコで撮っちゃうわー



裏千家の路地


お茶人さんの手元
いやもう美しすぎるでしょ
ほぅってなるわ


さーてどんどんいくよ


第五章の「京都 御所と離宮」
こちら桂離宮



こちら修学院離宮
どちらもぴしーっですよね、直線がきっちり直線


第六章は「日本海」


はあぁ
また出た、たこ
こうなるともう、ひとつひとつが生命体な気がしてくる



島根の赤瓦
ジャパニーズのクロアチア
行ってみたいなアドリア海
紅の豚の舞台


最終章は「アジアの仏像」
ジャパンにとどまらず、アジアにまで撮影に
パワフルじゃのう、見習いたい


行ってみたいなアンコールワット


パキスタンの仏像
おなかぺっこぺこ
もしくはヨガしてるつるちゃん


そんなこんなでお送りしました
『美とかたち 岩宮武二の仕事』
全国書店にて絶賛発売中
376頁もあるのに3,800円+税

amazonでも買えますよ
『美とかたち 岩宮武二の仕事』

2018年9月6日木曜日

新刊できましたえ『PARIS PARIS』

みなさまごきげんいかが
北大路アオアザでございます

台風、地震と、自然災害続きですね
みなさま、ご無事でしょうか

先日の台風、経験したことのないすさまじさでした
「これヤバいやつや…」と10秒おきに娘につぶやいていたところ
停電

午後3時に停電して、復旧したのは夜中の3時
電気って、日常って本当にありがたいなぁと
心細く過ごした夜でした

どうかみなさまも
あたたかい場所で安心して暮らせますように


さて、今日は新刊のご案内
写真集できました
『PARIS PARIS』
そう、そのまま「ぱりぱり」と読んでください
声に出して言ってみて
ほら、こぎみいいでしょ


著者の藤田一咲(いっさく)先生は
とにかくおしゃれ
洒落乙な写真を撮られます
みてこの表紙
過ぎるわ、オサレ


ご存知エッフェルタワー
こんな角度で撮る?
ねえ観光に行ってさ、こんな角度で撮る?
わたしなら間違いなく
頭の上に手ででかい三角つくって撮るわ
もち、足は肩幅以上に広げるわ



見てん、このオシャンならせん階段を
こんだけ暗かったらわたし撮るのあきらめがち
もしくはフラッシュたきがち
でも実際見たらたぶんこんな光の具合なんでしょな
それをそのまま我々に見せてくれる
それがプロの仕事だよね、すげえ


柱の影

遊園地の木馬

壁に描かれた絵
欧州感ハンパない

文具店かと思いきや
看板にカフェの文字
あれか、カフェの中で雑貨売ってる
注文してる間に雑貨見ちゃう
あの散在させるシステムのやつか
くうう、、、買う(キッパリ)



公園の中にこんなお店があるんですってよ
カフェ併設のお菓子屋さんだって
右側のガチャが気になる
何が入ってるんやろ

どうでもいいけどこないだ買い物中
鉱石のガチャがありまして
娘やりたがりまして
わたし全力でとめまして

だってあやしさ満点
【ダイヤモンドが入ってるかも!】(WORD的明朝体)
て書いてあって

でもなー
このパリのガチャみたらわたしやるやろし
ガチャって基本、度胸試しみたいなとこあるし
いやもう何の話



地下鉄の入り口かわいすぎ
メトロポリタンミュージアム(大貫妙子)



からのルーブルミュージアム
みんながモナリザ撮ってるところを撮る
藤田先生、モノクロの写真もええのよ
キューバの時もよかったしょ→『CUBA★CUBA』できました



同じ絵をずっと見つめる女性の後ろ姿
離れがたくなる絵や景色に出会えるってほんとすてき
ひとりでもだれかとでも、貴重な時間ですね

ちなみにこの隣のページには
「美術館で見つめ合う恋人たち」
ええのう、心からうらやましいわ
だからここでは載せないんだから

ちなみにちなみに
この写真集の中、ちょこちょこ出てきますよ
ラブラブな恋人たちが
(小さく舌打ち)

これを見ているよい子のみんながやさぐれてはいけないので
ここでは載せないお☆自粛するお☆
けしてアオアザの妬み嫉みからではないんだお☆



路地裏のにゃんこ先生
お散歩したいですな


でましたステキカフェ
旅したい、ああ旅したい


そうだ、蚤の市もありました
本当に京都と共通点が多いなとおもふ
パリの市行ってみたい、爆買したい


個人的に気になるページを抜粋しましたがいかがですか
全体見て「いやアオアザ偏りすぎやろ」的な批判的ご意見は
残念ながら受け付けておりません。

amazonでも発売中!→『PARIS PARIS』

2018年8月8日水曜日

この4か月をふりかえると(京都手帖)

はあ
すんごい暑かったですね、夏
ロケットスタートしすぎしょ

ただいま8月お盆前
わたくしはといいますと
例年通りアレをつくっております
京都手帖

毎年だいたい春から本格的に始めるんですけど
今年はつくりながらの進捗ブログ更新しちゃうぜ☆的な
編集部から愛をこめて実況中継いまこんなことしてます☆的な
そんな意気込み
そんなこころもち
だったはずなのに


いま何月て?

うそやんまさかの責了直前


筆まめの反対語ってなになの
いやうそ聞きたくない教えないで


とりあえず春先にワープした気持ちで書いてみる

まずはね、行事
行事を暦によって動かしていく表をね、つくるんです
行事によっては
●月●日と決まってるものもありますけど
●月の第●日曜日とかそんなんもけっこうありましてね


そして
コラムページのお菓子やお店のセレクトをつめていきます
1年通していつも考えてはいるのですけれど
バランスみて決めていきます


それから撮影
お菓子はスタジオで撮影します
撮影→実食 の流れなので
その日撮影するもののバランスも入念に
甘いもの甘いもの辛いもの辛いもの辛いもの
辛いものそんなになけりゃ自腹で買ってくる
甘いもの続くとおなかこわしちゃうんですよね
塩辛腹


その後
お店に取材のアポ取り→撮影取材
今年もガチで自分の好きなお店を選びました
100%全力出し切りました
悔いなし

ごはんものの撮影だと
撮影後「どうぞ」と言われることが多いので
カメラマンとおいしくいただきます
いただきながらお店の方と話して、そこから文章にします
今回はですね、結構何度も書き直した
限られた文字数の中で、このお店のいいところ
できるだけつめこんだつもりです

その甲斐あってか
文章をお店の方にほめられたり
すごくすごくうれしかったなあ

お友達もできました
取材先の店員さん23歳(くらいだったはず)
今度いっしょにランチ行くんだ

そんなこんなで
今年もとっても楽しい取材でした


そして並行して
社寺への掲載許可申請
毎年350軒くらいの社寺にお手紙を出して確認してもらいます
この行事、この日で間違いないですか
拝観時間、変わってないですか、など
最初につくっていた表、ここで役立つわけです


さらに並行して
竹笹堂の原田裕子さんの木版画デザインの打ち合わせも
下書きを見せてもらって
そこから版画に仕上がってきて
今年もいい感じです
見たいでしょ、まだ見せないんだからねっ


ということでいま、
色校も終わり、表紙も決定し
帯のデザインもほぼ終わったところ

表紙見たいでしょ
もう少しお待ちくだされ
今年も期待裏切らないんだからねっ



2018年6月7日木曜日

つくってる、つくってるよ

みなさま、ごきげんいかが
北大路アオアザでございます

あっという間に梅雨が入り
ああ、今年もどこかで梅雨入坊やが舞いを舞ったのだな
いまごろ、梅雨明け太夫は稽古の真っ最中だろうな
そんなことを思うまいにち


わたくしはといいますと
つくってます、『京都手帖』
2019年ですって
いま何年かわかんなくなっちゃう
元号も変わりますしね
わたしなんかはまだいいですけど
変更作業が大変な業界の方、お疲れ様です…


ただいま撮影取材の真っ只中
お願いしているお店の方、みなさんいい方ばかりで
楽しく伺わせて頂いております

我々の編集部では
撮影取材ということ自体、ふだんの業務ではなかなかありません
情報誌、出してないですからね
ガイド本も昔は出してましたけど
これもそういうのが得意な編集プロダクションに
撮影取材などはお任せするわけです

ですのでわたしにとって
撮影取材は年に一度のお祭りのようなものです
わっしょい
今年も祭の季節がきたんだよ


仕事そっちのけでお店の方とお話したり
仕事そっちのけでかわいい雑貨買ったり
仕事そっちのけでうんまいもの食べたり
そのそっちのけ感がいい具合に出ているのが
京都手帖なんではないかと思ってます
自己肯定感ハンパない

基本的に、わたしの大好きなお店を載せています
取材をお願いする前に
かならず、自分の足で訪問します
お店の日常の雰囲気を拝見し
わたしの独断と偏見と好みで掲載のお店を決めております

所在なさに耐えられない
自信のない自分の性格が邪魔をして
基本的に、カフェなどには長居ができません
オサレなカフェならなおのこと
食事が終わればそそくさとおいとまいたします

超有名店でも、ちょっと苦手だなと思うお店も正直あります
でもその空間が心地よいと感じるのは人それぞれ
わたしには合わん、と、それだけなのです

今回も大大大好きなお店がたくさん
わたしが居心地がいいと思うお店がたくさん
みなさんにも同じように感じていただけるとうれしいです




こうやってだらだら文章を書くのは好きだけど
文字数が限られるととたん、書けなくなるのはなぜなの
自由でいたいの、あたい
だから今回のコラムページ、拡大しちゃおうかな
うそだよ
各方面から怒られるからやめとくお

2018年5月10日木曜日

最近のこと

大型連休もおわり
みなさまいかがお過ごしですか
ごきげんよう、北大路アオアザでございます

ぐだぐだした内容のもの、
しばらく書いていませんでしたね
さみしかったんですか、さみしかったんでしょう
そんなの待ってるなんてあなた、だいぶ変態ですよ


こないだの冬、寒かったですね
寒すぎて2度もインフルエンザに罹りました
あれはツライほんとにツライ
次の冬がすでにコワイです

年もあけて2018年
わたくしはひとつ、習い事をはじめました
ダンスです
しかもヒップホップ
これ、リアルでいうと絶対聞き返されます
そして笑われます
なにが正解なのかな、社交?社交なの?
フラなの?ベリーなの?
とりあえずなにでも笑うんでしょ、知ってる

軽い気持ちではじめたダンスですが
思いのほか、ハマっております
先生が鬼厳しいんですけど
この歳になって他人に指導されるってこと
なかなかないですからね
女の先生ですけど、筋トレすげえさせるし
ガチで怒鳴るし(ひと回り下)

そんな厳しい先生なんですけど
とってもかわいい、魅力的な人なんです
なんていうか雰囲気がエロい
女から見て、非常にエロい
ええ、お察しの通り、わたし先生に惚れてるんです
(現状ノンケです)

そんな先生に最近彼氏ができたんだって
16歳年上の、え、16歳?
それってわたしより年上じゃないの
レッスン中は鬼なのに
すこし照れながらにこにこ話す先生
そのギャップたるや
ああ抱きしめたい(現状ノンケです、たぶん)

そうそう、生徒はわたし以外全員女子中学生
JCですよ、JC
話、合うのかって思うでしょ
これがね、合うのよわりと
今度いっしょにオサレなカフェいくの、いいでしょ


年明けにもうひとつ
稼働率の悪いクローゼットに嫌気がさして
100日間洋服を買わない宣言をいたしたのですよ
わざわざ半紙を買ってきて、筆ペンでしたため、
いまも机の前に貼っています

あれから100日というと
5月の連休中に節目がやってくる計算
結果?
そんなの聞くなんて、野暮じゃない

でも考え方がすこし、変わったような
洋服ってそんなに必要ないよね
似合うもの、すこしだけ持ってたらことたりる
今年中に稼働率50%くらい目指したい
これまでたぶん5~6%だったし


あとね、先月のこと
髪を短く切りました
25年ぶりのショートカット
ほうぼうで褒められ、ごきげんです


わたくしの毎日は、そんなところ

あと、お気づきになられたコアなファンの方もいらっしゃろうか
弊社のFacebookがマメに更新されていることを

編集部+みずちゃんで、自由なかんじで本の紹介をしたり、ね
そちらもお楽しみいただけるとうれしいです



2018年3月29日木曜日

新刊できてます『時代を語る 林忠彦の仕事』

春、春ですね
ごきげんよう、わたくしです
北大路のアオアザです

晴天がつづき、桜が映えますね
ひといきに咲いたので、何処へ行っても美しい
そんな京都

花粉のせいで頭が痛い
そんなアオアザ

ごぶさたしておりました
元気です、わたくし


さてね
新刊ができていたのでお知らせいたすよ

『時代を語る 林忠彦の仕事』
昭和の写真家・林忠彦
戦中・戦後の写真や
作家をはじめとする著名人の肖像写真
東海道など日本の風景をおさめた写真など
林忠彦が生涯を通して撮影した写真を収録しました


タイトル、箔どーん
銀の箔でどーん


総408頁、どーん
ボリュームが過ぎる

お気づきでしょうか
2016年に発行した『鬼の眼 土門拳の仕事』と同じ判型
ぼりゅーみーシリーズです
「の仕事」シリーズです

戦中の写真からはじまります
土門拳の写真集も戦中・戦後の写真がありました
ヒロシマの件、いま思い出しても泣けます
→過去記事「新刊できました!『鬼の眼 土門拳の仕事』」

林忠彦の戦中の写真はなんていうか、
あまり悲しい印象を受けないんです、わたしは。
ここに掲載されている写真には、笑顔の人が多い
そこに人の強さのようなものを感じたり


しょっぱなにこのおすもうの写真
艦上でお相撲大会してるんですって
めっちゃ真剣


出動前
なんだかすごく和やか
でも単純な笑顔じゃないんだよなって
胸が痛くなる、そんな写真



診療を受けるお子たち
あああ、おかっぱ
なんてかわいいんだろう
うちの娘もまったく同じ髪型にしたい



そして復員
ああもう笑顔
ほんとによかった



戦後で食べるものもあまりないなか
犬にも食べ物をわけてあげるお子たち
おぶわれるお犬
ちょこんと背中におさまってる感じかわいい



戦後、銀ブラがもどってきた
昭和25年
オシャンティなおふたりですな



ニューヨークの鉄道の切符売り場
終戦から10年ほどで渡米した林忠彦
アメリカの街並をみて、
「こんなに富裕な国と戦争をしたのか、
 無謀なことをしたものだと愕然した」
と記しています
衝撃的だったでしょうね
憧れと悔しさとばかばかしさと
入り混じった気持ちだったのかな



高架下の影
なんてオサレな



そして肖像写真
坂口安吾
迫力ある部屋ですな
ウチの社内にもこんなスペースがあったような
はて気のせいかしらん

表紙の太宰治をはじめ
さまざまな作家、役者、有名人をおさめています



寂聴先生
特別インタビューとして、寂聴先生のお話が
この本の中に載っているんですけどね
その中に
「ほんとにくつろいでいる感じが出ていて、
 色っぽく、お気に入りの一枚。」
だそうです
まっことその通り
この素足が、ああこの人モテるよなあ感をかもしてる
「好きになった男にはみんな、この写真をあげたので、
 方々にあると思いますよ。」
って寂聴先生
ほんとうにおもしろいなあ
読んでいてふふって笑っちゃう
とってもとっても魅力的



駿河 大井川
東海道の写真
カラー写真のページも少しあります
きらきらの水面から飛び立つ野鳥
この写真を撮るために
お友達が川のなかにそうっと入っていったそうですよ



名古屋城
右ページのしゃちほこは
撮影しようとしたら稲妻が光り始めたんですって
見たことないこんなしゃちほこ
左ページの石垣も美しいこと
狙って夜に撮影に行かれたそうですよ



本の見返し(表紙のすぐ内側)には
井上靖の生原稿を印刷
本文にも掲載しています
ほかには、大佛次郎や東郷青児の文章も
寂聴先生のインタビューページで
林忠彦はとにかく素敵だとおっしゃってるんです



「お洒落だとかハンサムだとか、単にそういうものではなく、
 なにか存在そのものが全部、「ああいいなあ」と。」

この写真から見てもわかるようにかなりのイケメン
でも芯の強さとか思いやりとか自信とか
そういうのひっくるめての男前なんでしょうね


そんな写真集です
絶賛発売中ですよ
ぼりゅーみーだし重たいから
amazonでもどうぞ 
『時代を語る 林忠彦の仕事』